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スザンヌ・エティエ代表の講演「国際レベルでの逸材管理」 [写真]

スザンヌ・エティエ代表の講演「国際レベルでの逸材管理」

日時:2010年12月20日(月)13:00-14:30
場所:明治大学リバティタワー1143教室(14階)
主題
「国際レベルでの逸材管理:人材流動性に関するケベックーフランス協定」
« l’Entente Québec France sur la mobilité de main d’œuvre »

ケベック講座「現代のケベック」担当の小畑精和教授によるエティエ代表の紹介
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専門知識を持った人材を引きつけるケベック州の取り組みを説明するエディエ代表
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講演要旨
グローバル化の時代において、専門職の人材に関する世界の状況をみると、個人の知識と流動性が重視される傾向にある。実際に、世界中で2030年には専門職の人材が4600万人も不足すると予想されている。日本でも、このところ専門的な知識を持つ外国人労働者が大きく減少している。
ケベックでは、この問題に対して、独自の取り組みをしており、専門職の移民プログラムを導入している。それは、個人の能力による移民の選択を行うことで、教育程度、職業経験、年齢、語学力などを移民の選択基準にしている。そして、ケベックに優秀な頭脳を引き付けるために、労働力の需要を研究して移民政策の調整を行うとともに、ケベック州での生活水準と労働環境の質の高さを強調する戦略をとっている。その上で、さらに不足する人材を獲得するために、一定分野の労働者に対する税制優遇策、永住権や労働ビザの取得を容易にする措置やフランス語授業への補助などが採用されている。
しかし、そこで大きな障害となったのが、閉鎖的、硬直的な技術職、専門業種の世界であった。そのような背景を踏まえてケベック州は革新的な草案を作成した。それは、フランスと人材流動性に関する協定を結ぶことであった。それは、ケベックとフランスの両方に対して、より大きな逸材バンクを共有するという特権を与えるもので、具体的には専門家の資格をお互いに認め合うものである。それも単に専門家としての証書を承認するだけでなく、職業経験の承認、職業技能の幅広い承認、行政手続きの簡素化などを行うものである。
このような人材流動性の協定をフランスと結ぶ理由は、すでにケベックとフランスの間には、投資を拡大する協定があり、労働者や研究者や学生の交流などが進んでおり、それについての行政手続きも簡素化されているためである。
この協定については、2007年7月にケベックとフランスの間で基本的な合意がなされ、2008年10月には専門資格の相互承認に関する協定が締結された。これで、ケベックとフランスのどちらででも、協定で指定されたすべての専門職や技術職に従事することが容易になり、志願者がより早く仕事に就くことができるようになる。また、資格の承認に必要な条件が著しく緩和され、自分の所持する資格の承認を得るための条件や期間を把握することが容易になる。また、職業教育の内容や実務経験においてケベックとフランスの間で大きな差が認められた場合には、研修や必要に応じた適正試験などの措置が取られることになったのである。
2010年末には100の専門職や技術職について、ケベックとフランスの専門職業団体の間で相互承認に関する協定に合意する予定である。このケベックとフランスとの間での人材流動性に関する協定は、今後カナダとヨーロッパの間での自由貿易協定の交渉において、モデルケースとして利用される可能性があるといえる。

講演後における学生との質疑応答
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