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フレデリック・バック展:於東京都現代美術館 [報告]

フレデリック・バック展:於東京都現代美術館(08/14;改訂08/26)

フレデリック・バック展:木を植えた男/L'Homme qui Plantait des Arbres
開催期間:2011年7月2日~10月2日
開催場所:東京都現代美術館(東京都江東区三好4-1-1)
主催:東京都現代美術館、日本テレビ、マンマユート団、企画制作協力:スタジオジブリ
後援:ケベック州政府在日事務所、読売新聞、Tokyo FM、tvk、江東区、江東区教育委員会

8/26 報告(小畑精和):
フレデリック・バック展の「図録」に短編アニメ『大いなる河の流れ』の解説「バラはバラの木に咲いていて欲しかった」を書きました。ケベック人とサン・ローラン河の関わりを、私自身の体験も交えて、エッセー風にまとめました。
富に心を奪われた人間たちは河の大切さを忘れてしまいがちになる。「河に支えられた経済が今では河を脅かす」と、文明による汚染に警告を発する『大いなる河の流れ』のナレーションが印象的です。
参考:アニメーション紹介『大いなる川の流れ』:
http://www.ntv.co.jp/fredericback/2019.html

8/14 報告(宮尾尊弘):
日本ケベック学会の安田理事と一緒に、8月13日(土)の早朝一番乗りで、待望の「フレデリック・バック展」を見てきました。
江戸時代のたたずまいが残っているような深川の街を抜けると突然場違いのように近代的な建物が現れ、中に入るとまた突然フレデリック・バックの世界、それも彼の幼少の時代から今日に至るほとんどすべての足跡が表現されている世界に引き込まれるという、文字通り「異次元空間」の旅を経験しました。
以下が、特に私の印象に強く残っている作品とストーリーです。
I)15歳でフランス・ブルターニュ地方のレンヌの美術学校に入り、生涯の師である画家マテュラン・メウの指導のもとで描いた数々の作品ーー原石が磨かれて光を放ち始める様子が見て取れるよう。
II)20歳前半で自然好きなバックが、カナダに興味を持ち、文通で知り合った学校の先生である女性に送ったいつくかの作品ーーまだ会っていない女性と新しい大地への憧れと期待が込められており、特に彼女が生徒の前で綱渡りをしている様子を思い浮かべて書いた愛情こもるアニメの一コマのような小品は必見。なお、バックはモントリオールで初めて彼女に会って3日後にはプロポーズをしたとのこと。
「おカネも何もなかったが、プロポーズする勇気だけはあったんだよ」(バック談)
III)50歳になってから次々と発表した完成度の高いアニメーションは、楽しいカラフルな映像と音楽に彩られている一方で、彼の主張である人間と自然の共存のテーマも前面に出ている作品ーー『イリュージョン?』(1975年)、『タラタタ』(1976年)、『トゥ・リアン』(1978年)など。
なお、『タラタタ』では批判の対象である現代文明の象徴の一つとして巨大原子力発電所がパレードに登場しているのは見もの。それからちょうど35年後の今年日本を訪れたのは「運命的」。
IV)アカデミー賞短編アニメ賞を受賞した『クラック』(1981年)は、作品の投影も含めて特に今回力を入れて展示ーー以前多くの家にもあった子供をあやすための揺り椅子から見た人間、家族、自然の移り変わりを描いたもの(私が70年代から80年代に北米で暮らし子供を育てた家には、確かに揺り椅子があったことを思い出させてくれた作品)。
V)『木を植えた男』(1987年)は2回目のアカデミー賞受賞も含めてあまりに有名なので展示は比較的簡単で、むしろそれに続く部屋では、壁一杯に『大いなる河の流れ』(1993年)のアニメが映し出されて、流れのなかの魚などの生き物の躍動感と生命力が表現されているのが圧巻。
まだまだ書き足りないのですが、文字通り「百聞は一見にしかず」がバックの世界といえます。
以下が当日の写真ですが、展示室の作品は撮影できないので、その周辺を撮っています。
(宮尾)
深川の通りに立てられたバック展の旗、美術館の入り口近くに置かれたポスター
110814Ma5.jpg 110814Mb5.jpg
企画展示室の1階から3階に行く途中で見られる地下のオブジェと展示ポスター
110814Me5.jpg 110814Mc5.jpg
展示会場出口の紙コップのトーテムポール、フレデリック・バック展のグッズ2点
110814Md5.jpg 110814Mf5.jpg
フレデリック・バック展:http://www.ntv.co.jp/fredericback/
東京都現代美術館:http://www.mot-art-museum.jp/

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