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2013年度ACEQ大会参加報告(写真とプログラム) [報告]

2013年度ACEQ大会参加報告(写真とプログラム)

Colloque de l’Association Coréenne d’Études Québécoises
Date : Le 26 octobre 2012 : 11:00 ~ 18:00
Lieu : Université Sungkyunkwan (Toegye Hall of Humanities, Bâtiment des sciences humaines, salle 31709)
Organisation : Association Coréenne d’Études Québécoises
Hôtes : Centre des Études Francophones de l’Université Sungkyunkwan
Parrainage : Bureau du Québec à Séoul, Université Sungkyunkwan

報告者:関未玲(立教大学)、仲村愛(明治大学大学院)
報告へのリンク:http://ajeq.blog26.fc2.com/blog-entry-98.html
(以下写真とプログラムを掲載)
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成均館大学正門            Lee Ji-soon会長による開会の辞
成均館大学正門.jpg Lee Ji-soon現会長による開会の辞.jpg
左より司会Lee Choong-hoon氏、発表者・関会員、問題提起者Chung Ji-yong氏
関会員による発表13.jpg
仲村会員による発表   .成均館大学屋上庭園にて全参加者と
仲村愛会員による発表7A.jpg 成均館大学の屋150.jpg
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Programme :
◇◆ Colloque de l'ACEQ 2013 ◆◇
◇ Horizon de la littérature et la culture canadiennes-françaises ◇

Date : Le 26 octobre 2013, 11h00∼18h00
Lieu : Université Sungkyunkwan (Toegye Hall of Humanities, salle 31709)
Organisation : Association Coréenne d'Études Québécoises
Hôtes : Centre des Études Francophones de l'Université Sungkyunkwan
Parrainage : Bureau du Québec à Séoul (Université Sungkyunkwan)

PROGRAMME DU COLLOQUE

11:00~11:20 Inscription
11:20~11:30 Paroles d'inauguration - Ji-soon LEE (Univ. Sungkyunkwan, présidente de l'ACEQ)

1ère Session Modérateur : Hye-gyong IM (Univ. féminine Sookmyung)
11:30~12:10
◇ Assimilation et différenciation : oscillations de la littérature acadienne dans le champ littéraire de la Franco-Amérique
- Benoit DOYON-GOSSELIN (Univ. Laval)
débatteur : Jin-ha KIM (Univ. Nationale de Séoul)

12:10~13:30 Déjeuner

13:30~14:00 Assemblée générale de l’ACEQ

2ème Session Modérateur : Choong-hoon LEE (Univ. Hanyang)
14:00~14:40
◇ Le monstre dans Les têtes à Papineau de Jacques Godbout
- Bong-jie LEE (Univ. Paichai)
débatteur : Joong-hyun KIM (Univ. Hankuk des Etudes étrangères)
14:40~15:20
◇ L’esthétique littéraire de la soustraction dans Ru de Kim Thúy
- Mirei SEKI (Univ. Rikkyo)
débatteur : Ji-yong CHUNG (Univ. Sungkyunkwan)
15:20~16:00
◇ Les problèmes de l’interculturalisme du Québec
- Ai NAKAMURA (Univ. Meiji)
débatteur : Ok-keun SHIN (Univ. Nationale de Kongju)

16:00~16:30 Pause

3ème Session Modérateur : Yong-hyun KIM (Univ. Ajou)
16:30~17:10
◇ De la violence et de l’éthique dans Incendies de Wajdi Mouawad
- Jung-a SHIN (Univ. Hankuk des Etudes étrangères)
débatteur : Do-hoon KIM (Univ. féminine Ewha)
17:10~17:50
◇ Les stratégies de politesse utilisées par les coréens apprenant le français à Montréal
- Jin-ah BAE (Univ. Inha)
débatteur : No-kyung KWAK (Univ. Kyonggi)

17:50~18:00 Clôture
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活動報告とお薦め情報(伊達会員) [報告]

活動報告とお薦め情報(伊達会員):(5/31)

以下、AJEQが後援した「CANADIAN LECTURES SERIES」(於上智大学)の2つの講演会の簡単な報告と写真です。

1)5月27日(月)には、ジョスラン・レトゥルノー教授講演会「今日のケベックにはいかなる歴史が必要か」が行なわれました。
天野会員、竹中会員、佐々木菜緒会員、その他AJEQ関係者が参加してくださいました。
http://www.sophia.ac.jp/jpn/info/event/2013/5/event_952/node_24984?kind=0&id=24077
ジョスラン・レトゥルノー教授の講演の様子(写真は竹中会員の提供)
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2)5月28日(火)には、ドニ・ガニョン教授講演会「混淆とメティス――アイデンティティの形成過程」が行われました。
小倉会長、立花副会長、佐々木菜緒会員、その他AJEQ関係者が参加してくださいました。
http://www.sophia.ac.jp/jpn/info/event/2013/5/event_953/node_24986?kind=0&id=24077
ドニ・ガニョン教授の講演の様子(写真は上智大学アメリカカナダ研究所のスタッフの提供)
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AJEQ研究会報告(5月11日)大石会員と立花会員の発表 [報告]

AJEQ研究会報告(5月11日)大石会員と立花会員の発表:(5/12)

日時:2013年5月11日(土)17:00~18:30
会場:立教大学 池袋キャンパス 本館(1号館)2階 1201教室
発表
1)大石太郎会員(関西学院大学)
「地理学からみたカナダの公用語マイノリティ―ケベック州外のフランコフォンを中心に―」
 カナダの公用語マイノリティについて、地理学の視点から紹介があった。まず、言語を研究対象とする地理学について、大西会員の専門が「言語集団を人口集団ととらえ、地域現象としその動態を研究する」地言語学(geolinguistics)であることが説明された。カナダにはフランス語母語者が約22%存在し、ケベック州に集中するものの、他州各地に居住することが、写真入りスライドを用い、具体例とともに紹介された。ケベック州とニューブランズウィック州(とくに北東部)をのぞき、フランス語母語者はすべてバイリンガル話者であり、英語を話すことを受け入れながらもフランス語を維持している。カナダにおけるバイリンガル人口は2001年をピークにほぼ横ばいで推移している(2011年は17.5%)。公用語マイノリティの言語状況には、公用語化、教育の充実等の制度的支援だけでなく、都市地域と非都市地域の格差、立地条件、産業構造の違いなどを考慮に入れて考察する必要があることが述べられた。
2)立花英裕会員(早稲田大学)
「ケベック文化の形成と知識人- ジェラール・ブシャールが見た文化的亀裂-」
ジェラール・ブシャールGerard Bouchardの著書『ケベックの生成と「新世界」』に見られるケベックの知識人のあり方に関する分析が紹介された。ケベックはその歴史的地政学的特色として、政治、宗教、経済、文化の仏・英・米への依存形態を持ち、複雑な選択を迫られてきた。以下の歴史区分により、各時期の知識人の状況が確認される。
(1) 1608-1763年(ケベック入植地建設からパリ条約まで)
 北米におけるフランスのレプリカとしてのケベック。エリートが書き言葉を通じてパリの規範にしばられる一方、民衆は新しい状況に自由に適応していった。ネイションの原初イメージの生成。
(2) 1763-1840年(ケベック植民地成立から愛国者党の反乱まで)
 イギリス文化が浸透し文化がハイブリッド化。出版活動が発達するなか、民衆と知識人のあいだに乖離が生じた時代。パピノーの乱は民衆の側に立った最初の知識人の運動であった。
(3) 1840-1940年(連合カナダ植民地成立からデュプレシ政権失脚まで)
 誤ったネイションイメージが作られた時代。「生き残り」伝説。ガルノーに代表される知識人像(アメリカ大陸の現実から目を背けた)。
(4) 1940-2000年(第二次世界大戦による国家資源動員法制定から、静かな革命、1995年州民投票まで)
 アメリカ性の自覚、フランスからの離脱の時代。ケベック知識人のジレンマ(民衆、中産階級の「アメリカ的夢」を受け入れられない)が見られる。
 このようなケベック社会の未来のあり方として、ブシャールは「文化私生児論」を唱える。自らを「第三世界」として認識し、私生児としてのパラダイムを追及することにより、異種混交の文化を実現していく、という未来像であり、カリブ海地域のクレオール文化との共通性が指摘された。
(文責:小松)
大石会員の発表
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立花会員の発表
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(写真提供:小松)
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AJEQ研究会報告(3月9日)廣松会員と柴野会員の発表:(3/15) [報告]

AJEQ研究会報告(3月9日)廣松会員と柴野会員の発表:(3/15)

日時:2013年3月9日(土)17:00~18:30
会場:立教大学 池袋キャンパス 本館(1号館)2階 1201教室
発表
1)(17:00-17:30)
DVD解説「Dany Laferrière作 Comment conquérir l'Amérique en une nuit.」
報告者:廣松勲会員((独)日本学術振興会特別研究員PD、慶應義塾大学総合政策学部訪問研究員)
2)(17:30-18:30)
研究発表「ケベックのオートマティスト―『全面拒否(Refus Global)』とその背景―」
報告者:柴野宣子会員(早稲田大学文化構想学部4年)

 前半には、ラフェリエール監督・演出・脚本の映画作品『一夜にしていかにアメリカ大陸を征服するか』を廣松会員の解説付きで約20分間観賞した。ラフェリエール出世作である小説『ニグロと疲れないでセックスする方法』(立花副会長による邦訳が最近出版された)と通じるテーマを扱っているが、本作品ではモントリオールにおける移民・亡命者たちの文化的な同化・異化を描き出すことにより焦点が当てられている。物語構造としては、「空間の移動によって、別の場所で異なる事物と遭遇する物語」に分類されるとの解説があった。映画冒頭の三人の主要人物が登場する場面を視聴し、該当部分のシナリオが配布された。

 後半では、柴野会員が最近早稲田大学に提出した卒業論文研究をもとにした発表があった。発表の流れは次のとおりであった。
1. オートマティストグループの概要(メンバー/オートマティスムトは?)
2. オートマティストグループの活動歴(ポール=エミール・ボルドゥアの生い立ち/オートマティストグループが形成されるまで)
3. 『全面拒否』
4. 現代の視点から見た『全面拒否』
 1940年代に活躍したケベックの前衛芸術家集団オートマティストは、1948年に『全面拒否』を発表した。保守的なケベック美術界の在り方を告発し、より自由な芸術表現を求めたこのマニフェストは、当時のケベック社会そのものを批判するものとして、メディアによる強い批判にさらされた。本発表では、『全面拒否』発表にいたった経緯、マニフェストの内容、今日のケベックでの評価を紹介することにより、彼らの行動が「静かな革命」に先行するものとしての意義を持つことを示した。多数の仏語・英語文献を参照し、卒論とは思えないレベルの高い研究であった。
(文責:小松)
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(写真提供:小倉)

AJEQ研究会報告(12月8日)「ケベックとフランコフォニー」 [報告]

AJEQ研究会報告(12/8)「ケベックとフランコフォニー」:(掲載12/15)

日時:2012年12月8日(土)17:00~18:30
報告タイトル:「ケベックとフランコフォニー」 
報告者:長谷川秀樹会員(横浜国立大学) 
会場:立教大学 池袋キャンパス 本館(1号館)2階 1201教室

 見事なクリスマスツリーが点灯する立教大学池袋キャンパスにて2012年12月8日、今年度3回目のAJEQ研究会が開催された。
 研究会に先立ち、矢頭会員の司会により30分間にわたりクリスマスをテーマにしたお楽しみ会が催された。ケベック州政府提供のパワーポイント映像でケベックのクリスマス風景を堪能した後、クリスマスソングをフランス語で3曲歌い、ケベックでのクリスマスの思い出を語り合った。
 その後、「ケベックとフランコフォニー-フランコフォニー成立後期におけるケベック」と題し長谷川会員による研究発表が行われた。国際組織としてのフランコフォニーの成立後期に見られたケベックとカナダ連邦との間の葛藤を、詳しい調査に基づきわかりやすくまとめた発表であった。
 長谷川氏は、フランコフォニーの成立期を、Esprit誌特集号でサンゴールがフランコフォニーについて言及した1962年10月から、ACCT(文化技術協力機構)発足の1972年3月までとし、なかでもガボン会議(1968年2月)以降を成立後期と定義した。
 同氏はこの成立後期をさらに以下の4つに区分して、ケベックとカナダ連邦の関係を検討した。
1.1968年1月~4月:ケベック―カナダの対立のはじまり
2.1968年4月~9月:対立の激化、複雑化
3.1968年9月~12月:状況の変化、カナダ政府の巻き返し
4.1969年:妥協と歩み寄りへ
 アフリカ諸国とケベックとの間の利害の一致によりフランコフォニー設立計画が進んでいたところへ、カナダ連邦の参加により事情が複雑化し、ケベックとカナダのあいだの対立が深まっていった過程、フランスおよび他のフランコフォニー諸国の反応、両者の歩み寄りまでの事情が詳述された。(文責:小松)

お楽しみ会と研究会の様子
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(写真提供:小松)
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会員の活動報告(廣松勲会員) [報告]

会員の活動報告(廣松勲会員):(12/2)

廣松勲: (独)日本学術振興会特別研究員PD/慶應義塾大学総合政策学部・訪問研究員

最近の活動に関してご報告いたします。

1)2012年5月:
 モントリオール大学に博士論文(Mélancolie postcoloniale : relecture de la mémoire collective et du lieu d’appartenance identitaire chez Émile Ollivier et Patrick Chamoiseau)(フランス語)を提出し、無事受理されました。指導教官はAJEQの大会にも参加して頂いたLise Gauvin名誉教授でした。
 参照サイト:https://papyrus.bib.umontreal.ca/jspui/handle/1866/7134(本ページからダウンロードもできます。)

2)2012年5月9日(水):研究発表(フランス語)
 モントリオールで開催された第80回ACFAS (Association francophone pour le savoir)学会において、« Remémoration créative de l’enfance dans Antan d’enfance, Chemin-d’école et À bout d’enfance de Patrick Chamoiseau »(セッション名「Poétique de l'enfance : perspectivves contemporaines」:responsable de la session : Kodjo Attikpoé)と題した研究発表を行いました。
 参照サイト:
http://www.acfas.ca/evenements/congres/programme/80/300/350/c

3)2012年9月:研究論文(フランス語)
Lise Gauvin名誉教授が編纂なさった論文集Émile Ollivier : un destin exemplaire(Montréal, Mémoire d'encrier、coll. "Essai")に、拙論« La correspondance avec les éditeurs : histoire éditoriale des œuvres d’Émile Ollivier »(p.119-142)が掲載されました。
 参照サイト:http://memoiredencrier.com/emile-ollivier-un-destin-exemplaire/

4)2012年11月3日(土):研究発表(日本語)
 盛岡、岩手県立大学アイーナキャンパスにて開催された、日本フランス語フランス文学会東北支部会において、「パトリック・シャモワゾーにおけるトランスカルチャー:記憶の伝達から伝達の記憶へ」と題した研究発表を行いました。.
 参照サイト:http://www.sjllf.org/jofg69lp9-15/?block_id=15&active_action=journal_view_main_detail&post_id=364&comment_flag=1

5)2012年11月24日(土):研究発表(フランス語)
 ソウルの成均館大学にて開催された、2012年度ACEQ(Association coréenne d'études québécoises)学会に、立花英裕副会長と参加し、« Espace et identité : la description spatiale chez Émile Ollivier »と題した研究発表を行いました。
 参照サイト:http://quebec-coree.blogspot.jp/(ACEQの活動などを見ることのできるサイトです。)
 なお、「2012年度韓国ケベック学会コロック参加報告」(立花英裕副会長、廣松勲会員)は、このブログの以下の記事をご覧ください:
http://ajeq.blog.so-net.ne.jp/2012-12-02

6)2012年11月29日(木):逐次通訳(日仏語双方)
 仙台の東北大学にて開催された、日仏両国の小説家Éric Faye氏と堀江敏幸氏による公開討論会「現代に呼応するジャンルとはなにか?」において、日仏両言語の逐次通訳を行いました。ちなみに、本会は2012年度フランス語圏文学フェスティバル「読書の秋」の一部です。
 参照サイト:http://alliancefrancaise-sendai.org/ja/events/

以上です。
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2012年度韓国ケベック学会コロック参加報告 [報告]

2012年度韓国ケベック学会コロック参加報告 (12/2)

参加者:立花英裕副会長、廣松勲会員

Colloque de l’Association Coréenne d’Études Québécoises

Date : le 24 novembre 2012 : 14:00 ~ 19:00(予定終了時間は18 :00)
Lieu : Université Sungkyunkwan (Salle de Toegye, Bâtiment des sciences humaines, salle 31709)
Organisation : Association Coréenne d’Études Québécoises
Hôtes : Centre des Études Francophones de l’Université Sungkyunkwan
Parrainage : Bureau du Québec à Séoul, Université Sungkyunkwan
(プログラムは写真の下に掲載)

報告(立花英裕副会長、廣松勲会員):
2012年11月24日(土)に、韓国ソウルの成均館大学にてACEQの年次コロックが開催されました。滞在中は、大学直近にあるInternational Houseという大学のゲストハウスに滞在させて頂きました。また、学会前夜には、Lee Jisoon先生やHan Yongtaek先生に三清洞(サムチョンドン)にある伝統料理のレストランにも連れて行って頂きました。
当日の早朝には、コロック開始時間が午後14時(受付は13時半~)ということもあり、成均館大学の学生に案内してもらい、構内の一部を見学することができました。丘陵にある大学構内には、歴史的建造物も多く保存されており、とても興味深い散策となりました。また毎週末には伝統的な結婚式が行われるということで、短い時間ながらも式を見学しました。
12時過ぎからは、ACEQの現会長Lee Jisoon先生(成均館大学)や前会長Han Daekyun先生(清州大学)、学会当日直前まで様々な連絡をして頂いたHan Yongtaek先生(檀国大学)、さらに幹事長のLee Insook先生(漢陽大学)やChung Jiyong先生(成均館大学)と一緒に、学食の教職員食堂にて昼食を頂きました。その後、全員で会場に徒歩で向かいました。
14時を少し過ぎて、コロックが始まりました。参加者は20人強ほどでした。まず第一部は、廣松によるエミール・オリヴィエに関する発表と立花英裕副会長によるダニーラフェリエールに関する発表(いずれもフランス語)が行われました。
廣松勲会員の発表は、エミール・オリビエの小説Passages、La Brûlerieを中心に、モントリオールに亡命の日々を送る人々の存在のあり方やアイデンティティを問うものでした。発表において重点がおかれた小説La Brûlerieは亡命知識人が集まるカフェの名前でもあり、モントリオール大学近く、la Côtes-des-Neigesの通りに面したカフェを舞台として、そこに集まる人々の日常描写と彼らの言葉、それを通して見えてくる、帰還への想いが募る祖国ハイチと、通過の土地モントリオールとの間に開かれる空間の構造が詳細に分析されていました。コメンテーターの KIM氏からはutopieとdystopieについて質問が出るなど、会場との意見交換も含めて、内容の濃い、充実した発表でした。
立花英裕副会長のご発表は、2011年10月に初来日を果たしたダニー・ラフェリエール氏の処女作『二グロと疲れないでセックスする方法Comment faire l’amour avec un nègre sans se fatiguer ?』を主たる分析対象としたものでした(本作は2012年12月に副会長による邦訳が刊行予定)。特に作家としてのラフェリエールの誕生や本小説の物語世界が、どのようにモントリオールという都市空間の文化的交流・多文化性と関連するのかを、時に映像資料も用いながら論じられました。会場からは時折笑い声が上がり、とても興味深い発表でした。
その後、一時の休憩をはさみ、第二部ではAntoine Coppola先生(成均館大学)による「シネマディレクト」に関する発表(フランス語)が行われ、次に、Ko Hyesun先生(韓国外国語大学)によるミシェル・トランブレイに関する発表(韓国語)、そしてLee Jisoon先生とLee Jooyoung先生(成均館大学)によるワジディ・ムアワドに関する発表(韓国語で、発表者はLee Jooyoung先生)がありました。
 コロック終了後は、大学から少し離れた大学路(テハンノ)近くにあるレストランにて第一次懇親会が行われ、その後引き続き第二次懇親会が行われました。コロック中には話すことのできなかった先生方と交流を深めることができ、とても楽しい時間を過ごすことができました。
コロックの前段階から当日に至るまで、ACEQの方々には様々な形でおもてなしをして頂きました。改めて深謝をさせて頂きたいと思います。
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夜の正門
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明倫堂
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600周年記念館
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立花副会長の発表
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廣松会員の発表
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Programme :
◇◆ Colloque de l'Association Coréenne d'Études Québécoises ◆◇
◇ Fécondité et hétérogénéité culturelle ◇

Date : le 24 novembre 2012, 13h30∼18h
Lieu : Université Sungkyunkwan (Toegye Hall of Humanities, salle 31709)
Organisation : Association Coréenne d'Etudes Québécoises
Ho_tes : Centre des Etudes Francophones de l'Université Sungkyunkwan
Parrainage : Bureau du Québec à Séoul
Université Sungkyunkwan

PROGRAMME DU COLLOQUE

13:30~14:00 Inscription
14:00~14:10 Paroles d'inauguration - Ji-soon LEE(Univ. Sungkyunkwan, présidente de l'ACEQ)

1ère Session Modérateur : Choong-hoon LEE (Univ. Hanyang)
14:10~14:50
◇ Espace et identité : la description spatiale chez Émile Ollivier
- Isao HIROMATSU (Societe Japonaise pour la Promotion de la Science)
débatteur : In-kyung KIM (Univ. Feminine Seoul)
14:50~15:30
◇ Dany Laferrière et l'espace urbain
- Hidehiro TACHIBANA (Univ. Waseda)
débatteur : Ok-keun SHIN (Univ. Nationale de Kongju)

15:30~15:50 Pause

2ème Session Modérateur : Yong-cheol LEE (Univ. Ouverte Nationale de Corée)
15:50~16:30
◇ Le cinéma-vérité dans le film « La Lutte » de Michel Brault
- Antoine COPPOLA (Univ. Sungkyunkwan)
débatteur : Heui-tae PARK (Univ. Korea)
16:30~17:10
◇ La littérature fantastique québecoise dans les années 60 et Michel Tremblay
- Hye-sun KO (Univ. Nationale de Seoul)
débatteur : Joong-hyun KIM (Univ. Hankuk des Etudes Etrangeres)
17:10~17:50
◇ Le silence et l'écriture dans « Incendies » de Wajdi Mouawad
- Ji-soon LEE/Joo-young LEE (Univ. Sungkyunkwan)
débatteur : Ki-hyun PARK (Univ. Nationale de Chonnam)

17:50~18:00 Debat et Clôture
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2012年度大会を終えて:立花英裕AJEQ副会長 [報告]

日本ケベック学会2012年度大会を終えて

立花英裕(AJEQ副会長)

 去る10月6日(土)、早稲田大学の早稲田キャンパス8号館で、日本ケベック学会年次大会が開催された。最近は、学会活動といえども大学の施設を自由に使える余地が限られており、早稲田大学を大会会場としてお引き受けすることに一抹の不安がないわけではなかった。しかし、なんとか程よい広さの、設備の比較的整った会議室が確保できた。会場の内装や雰囲気は、発表や討議にも微妙な影響を与えるものである。万が一の落ち度がないように蓋を開けるまで冷や冷やしていたが、なんとかほぼ順調に大会が進行したようなので、安堵の胸を撫で下ろした次第である。
 今回の大会は、2009年から数えて4回目にあたる。2009年大会はガブリエル・ロワとライシテという二つのテーマを掲げていた。2010年大会は、Lise Gauvin 教授の講演を一種の基調講演としてケベック文学を移動と定住の観点から検討した。2011年大会は、UNIFAとの共同開催となり、Micheline Milot教授と作家Dany Laferrière氏を招聘することができ、幾分派手な大会になったことが思い出される。そして今回の2012年大会だが、昨年ほどの出席者数には達しなかったものの、予想を越えた人たちが集まり、熱意と緊張感に溢れた大会になったことは喜ばしい。NHKラジオ国際放送(フランス語)からの取材も受けたことを、ご報告しておく。
 昼食時の雑談になるが、州政府事務所の天野さんの報告によると、Charron代表がプログラムを見て、今回初めてテーマをもった大会になったと感想をおっしゃったそうである。これまでの大会にもテーマがなかったわけではないが、たしかに今回はテーマ性をより強く打ち出すように心がけていたのである。それがCharron代表にも伝わったということは、準備する側の自己満足に終わらなかったことの証なのかもしれない。ドゥニーズ・ダウ名誉教授の基調講演とシンポジウムによって構成された「フランス語憲章35周年」をめぐる発表と討議は、各発表者の発言がかみ合い、補完し合い、密度の濃いものであった。とりわけ、基調講演の司会・通訳を担当し、かつシンポジウムでも充実した発表をされた矢頭典枝理事の活躍は目覚ましかったというのが、ひいき目かもしれないが、筆者の偽らざる感想である。シンポジウムに限らず各発表者の話を聴いていると、ケベックだけに限定されない視野がどこかに感じとられ、それが発表に緊張感を与えているように思えた。ケベック研究の存在理由を公に認めさせるにはどうしたらよいのかを、各自が密かに問うているからではないだろうか。
 大会に変化をつけるために「ケベックのコンテンポラリー・ダンス」について岡見さえ会員に講演していただいたが、映像をふんだんに見せていただいただけでなく、学会にふさわしい学術的な分析も聴かせていただき、ケベックを越えて、現代のダンスについて理解を深めてくれる内容になっていた。
 韓国ケベック学会ACEQから大会に参加してくださったHan Yongtaek氏やLee Sinja氏の発表も刺激的で、日韓両学会の交流のもつ意義をあらためて認識させるものであった。
 大会の発言者全員に触れることはできないが、閉会式では竹中豊副会長が「この学会には勢いがある」とおっしゃっていた。この「勢い」をこれからも持続したいものである。
以上
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報告:教育功労賞叙勲式@在日フランス大使館 [報告]

報告:教育功労賞叙勲式@在日フランス大使館(3/17)

Palmes académiques 教育功労賞叙勲式

財団法人日本私学教育研究所
専任研究員 山崎吉朗

 2012年2月24日に在日フランス大使館で叙勲式があり,Palmes académiques 教育功労賞を頂き,chevalierに叙せられました.Palmes académiquesは1808年にナポレオン皇帝によって創設された勲章です.最初はフランス教育省の功労者のみが対象でしたが,後にその枠が広がり,フランス以外の国も含め,フランス学術研究やフランス語教育に貢献した人たちに対する勲章となりました.在日フランス大使館文化部が推薦し,本国の教育省で審査,決定します.現在,日本では約110名の受勲者がいます.
 今回の叙勳式は公益財団法人フランス語教育振興協会の長谷川善一理事長と私の2名に対してで,まず同理事長,そして私の順番でした.Bertrand Fort参事官が功績について述べて叙勲があり,受勲者が返礼の挨拶をするという形です.
 同参事官からは中等教育に長く身を置いたことを高く評価して頂き,私が教鞭をとっていたカリタス女子中高の仏語・英語の2言語教育についても触れられました.シスター達が遠いケベックから極東の地に降りたって創設した学校の教育に対し,フランス政府が高く評価して下さったことを誇りに思います. 過去の受勲者には中等教育関係者はほとんどいません.その意味でもたいへん喜ばしく,中等教育に携わる教員への励みになります.私は中等教育の専任教員として1982年から2006年までの24年間,非常勤講師としては1980年から1982年及び2006年から2008年までの4年間,合わせて28年間,たくさんの生徒達を育ててきました.その結果の受勲であると考えています.
 叙勲式は50名の出席者で3年前に新しくなったフランス大使館で行われました.フランス語教育の関係者以上に,中等教育,英語教育,教育工学,教育学,そして実業界の方々にいらして頂きました.叙勲式を今後のフランス語教育発展の機会としたかったからです.本学会からは,ケベック州政府在日事務所の天野僖巳文化・教育担当官にご出席頂きました.式の後はカクテルパーティーとなり,champagneの乾杯の後,交流の輪が広がりました.
 最後に,私の今後の思いについて返礼の挨拶の中で述べたことばを引用しておきます.

 《Je n’arrive pas à exprimer parfaitement mes remerciements, mais je voudrais seulement vous promettre de continuer à faire des efforts afin de contribuer à la promotion de la relation dans mon domaine de travail entre la France et le Japon, surtout au niveau du secondaire et des TIC.》

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フィル・ウッド氏講演「インターカルチュラル・シティ」(1/20)@青山学院大学 [報告]

「インターカルチュラル・シティ---文化の多様性を活かす都市政策の実践---」(1/21)
青山学院大学国際交流共同研究センター講演会

講師:フィル・ウッド氏
日時:2012年1月20日(金)14:00-16:00
場所:青山学院大学・総研ビル3階第11会議室
主催:青山学院大学国際交流共同研究センター

司会の飯笹佐代子博士(青山学院大学国際交流研究センター)
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英語で講演するフィル・ウッド氏
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「インターカルチャリズム」の先駆的な提唱者であるフィル・ウッド氏は「インターカルチュラル・シティ」のテーマを取り上げ、都市の発展において多様な人々の交流が生み出す利益について講演を行った。

ウッド氏は、多様性を脅威としてではなくチャンスとして捉えるような意識改革の重要性を強調するとともに、ヨーロッパでこれまで取られてきた移民のための都市政策、具体的にはイギリスの「ゲストワーカー政策」、フランスの「同化都市政策」、北欧諸国の「多文化都市(マルチカルチュラル・シティ)政策」などを批判的に取り上げた。そのような移民を含む多様な人々の交流を阻害する政策を取るのではなく、都市は「インターカルチュラル・シティ」のアプローチを取るべきで、多様な人々が交流するための目的や誘因を与え、また交流の場所、制度、支援者、手段も提供する必要がある。つまり、都市は静的な機械ではなく、動的なエコシステムとしてみなされるべきで、多様な人々の交流の優位性を達成するためには、対立を抑制するのではなく明らかにしてマネージすることが望ましいというのがウッド氏の主張であった。

最後に、日本のインターカルチャリズムについての印象として、多くの日本の都市において外国人を含む多様な人々を受け入れることを阻む障害や恐怖感があることを指摘した。しかしその一方でウッド氏は、日本では多様性から生じる対立をうまく処理し、逆に多様な交流の優位性を生み出す能力をもつ都市の行政担当者や地域のリーダーたちが多くいるようであると述べ、外国人を含むすべての住民の子供たちに公的な教育を保証する宣言を行った浜松市の例を取り上げた。

講演でも質疑応答でもウッド氏が示したインターカルチャリズムに対する常にポジティブで楽観的な見方は、非常に印象的で説得力のあるものであった。それはグローバル化した世界における都市生活の将来についての希望を参加者に与えたといえよう。
(英語版):
http://japanquebec.blog76.fc2.com/blog-entry-79.html

参考:
フィル・ウッド氏のホームページ:
http://philwood.eu/
フィル・ウッド氏の著書「インターカルチュラル・シティ」:
http://philwood.eu/#/books-for-sale/4538051660

(文責:宮尾尊弘)

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